自律神経の問題を抱える大切な人へ 家族がかけたいひと言とNGワード

身近な人が自律神経の乱れでしんどそうにしているのを見て、どう声をかけたらいいのか、どこまで手伝えばいいのか、悩んでいませんか。相手を思う気持ちが強いほど、「これで合っているのかな」と不安になりますよね。そんな時に頼りになるのが、自律神経の状態を整える専門の治療院です。もしご家族やパートナーの不調が続いているなら、一度自律神経の症状ページも参考にしてみてください。

今日は、家族として何ができるのかを、治療家の立場からお話ししていきます。同じように悩んできた多くのご家族を見てきた経験もふまえてお伝えしますので、よかったら最後までお付き合いください。

院長:一色
院長:一色

ご家族の「どう支えたらいいのか分からない」という不安を少しでも軽くできればと思いながら書きました

なぜ「家族やパートナーの関わり方」がそんなに大事なのか

まず最初にお伝えしたいのは、自律神経の不調そのものもつらいのですが、周りとの関係性がさらに負担を重ねてしまうことが少なくないということです。特に一緒に暮らしている家族やパートナーの言葉や態度は、良くも悪くも大きな影響力を持ちます。

例えば、同じ症状でも、理解してくれる人に囲まれている方と、「甘えているだけ」と受け取られてしまう方とでは、回復へのスピードや心の在り方がまるで違ってきます。これは私が治療家として関わってきた多くのケースから強く感じていることです。

だからこそ、ご家族が医学書レベルの知識を覚える必要はありませんが、基本的な仕組みと「してあげられること」を知っておくことにはとても大きな意味があります。ここからは、できるだけわかりやすくそのポイントをお話ししていきますね。

自律神経の乱れをまず家族がイメージできるようにしておこう

身近な人がつらそうにしているのを見ていても、本人のしんどさはなかなか外からは見えにくいものです。そこで、家族側が自律神経の役割をざっくりイメージしておくだけでも、接し方は変わってきます。

自律神経というのは、簡単にいうと「体と心のスイッチ」を自動で切り替えてくれている神経です。昼間に活動するためのスイッチ、夜に休むためのスイッチ、内臓を動かしたり、血流をコントロールしたり、私たちが意識していないところでずっと働き続けています。

この切り替えがうまくいかなくなってしまうと、眠れない、動悸がする、息苦しい、頭痛やめまいがする、胃腸の調子が悪い、気分が落ち込むなど、検査では異常が見つかりにくいのに、つらい症状ばかりが増えていきます。家族から見ると「どこが悪いのだろう」と感じるのも無理はありません。

ただ、本当に怠けているわけではなく、目に見えないところで体のスイッチがうまく働かなくなっている状態だとイメージしてもらえると、声のかけ方や接し方が自然と優しい方向へ変わっていきます。ここが第一歩だと私は考えています。

「気の持ちよう」では片づけられない理由

ご家族からよく聞く言葉のひとつに「もっと気持ちを強く持てば良くなるんじゃないか」というものがあります。お気持ちはわかるのですが、これは少し危険な考え方でもあります。

自律神経の乱れは、心の問題だけではなく、体の状態、生活リズム、ホルモンバランス、過去からのストレスの蓄積など、いくつもの要因がからみ合って起こっています。気持ちだけで立て直そうとすると、かえって「自分は弱い」と本人を追い詰めてしまうことになるのです。

もちろん前向きな気持ちは大切です。ただそれは、体の状態がある程度整ってきてから自然に出てくるものであって、根性で何とかするものではありません。ここを家族が理解してあげられるかどうかで、本人の安心感は大きく変わります。

家族やパートナーが日常生活の中でできるサポート

では、具体的にどんなかたちで支えてあげると良いのでしょうか。ここからは、私が実際に患者さんとご家族を見てきて、「これは助けになっているな」と感じる関わり方をお伝えします。全部を完璧にやろうとする必要はありませんので、できるところから少しずつ試してみてください。

①「否定しない」で受け止めること

一緒に暮らしていると、どうしても家事や仕事、育児の負担が増えていきます。その中で、つい「そんなにしんどいの?」と口に出てしまうこともあるかもしれません。ですが本人は、自分でも「周りに迷惑をかけている」と分かっていて、それがまた負担になっていることが多いのです。

そんな時に、「しんどいんだね」「今日はつらい日なんだね」と、症状そのものを評価せずに言葉にして受け止めてあげるだけでも、心の緊張はふっとゆるみます。特別なアドバイスや励ましよりも、まず「否定しない」「分かろうとしてくれている」という姿勢が支えになります。

②生活リズムを整えるための「環境づくり」を一緒にする

自律神経の乱れを整えていく上で、睡眠、光、音、食事など、生活のリズムはとても大事な土台になります。しかし、本人だけで生活を整えようとしても、同居家族の生活パターンがバラバラだとなかなかうまくいきません。

例えば、夜遅くまでテレビの音がしている、寝る直前まで明るい照明のリビングにいる、食事時間が毎日バラバラ、といった環境は、自律神経の切り替えを妨げてしまいます。家族の協力で、寝る前は照明を落とす、スマホやテレビを早めに切り上げる、一緒に軽くストレッチをするなど、整えやすい環境を作ってあげることは十分に「治療の一部」になっていきます。

③「どうしたい?」と本人のペースを尊重して聞く

良かれと思って、たくさんの情報を届けたり、運動や食事の改善を勧めたりしても、本人の心と体が追いついていないと、かえってプレッシャーになってしまいます。そこで意識したいのが、提案する前に一度「今はどうしたい?」と本人の希望を聞いてみることです。

例えば、外に出るのが怖い日もあれば、誰かと一緒なら散歩に出てみたい日もあります。その日の調子や気持ちに合わせて相談しながら決めていくことで、「自分で選べている」という感覚が戻ってきます。この感覚は、回復に向かううえでとても大切な力になります。

④受診や専門家への相談をそっと後押しする

症状が長引いているのに、病院や治療院に行くことに抵抗を感じて、なかなか一歩が踏み出せない方も少なくありません。そんな時に、ご家族が一緒に情報を調べてあげたり、「一人だと不安だと思うから、付き添うよ」と声をかけてあげるだけでも安心感は違います。

当院にも、最初はご家族に背中を押されて来られたという方がたくさんいらっしゃいます。受診を強制するのではなく、「いつでも相談していい場所があるんだよ」と選択肢を知らせてあげるようなイメージで伝えてみてください。

やってしまいがちだけれど控えたい言葉や行動

一生懸命支えようとしているからこそ、結果的に逆効果になってしまう言葉もあります。ここでは、よくあるパターンをいくつか挙げておきます。当てはまるものがあったとしても、自分を責める必要はありません。ここから少しずつ変えていけば大丈夫です。

「頑張って」「もっとしっかりしないと」は刃になりやすい

普段なら励ましになる言葉も、自律神経が乱れている時には、心の重荷になってしまうことがあります。本人はすでに「頑張れていない自分」を責めていることが多いため、「頑張って」と言われると、「これ以上どう頑張ればいいのか」と苦しくなってしまうのです。

代わりに、「今は無理しなくていいよ」「できていることだけで十分だよ」と、ブレーキを許すような言葉に言い換えてみてください。肩の力が抜けることで、結果的にできることが少しずつ増えていくこともよくあります。

症状を比べたり、原因探しを責め口調でしない

「あの人はもっと大変でも頑張っている」「昔の自分はもっとしんどい中で働いていた」など、他の誰かと比べる言葉は、本人の自己肯定感を大きく下げてしまいます。また、「なぜこうなったのか」「何が原因なんだ」と責めるように原因を探ることも、心を追い詰める要因になります。

原因について考えること自体は大切ですが、それは専門家と一緒に整理していく方がスムーズです。ご家族の役割は、「原因を追及すること」ではなく、「今この瞬間のしんどさを一緒に抱えてくれる人」であると捉えていただくと、関係性もぐっと楽になります。

支える側も限界を超えないことが、長く寄り添うための条件

ここまでお読みくださった方の中には、「自分もかなり無理をしているな」と感じておられる方もいるかもしれません。実際、患者さんだけでなく、ご家族自身の心と体が疲れ切ってしまっているケースも珍しくありません。

私がいつもお伝えしているのは、「支える人が倒れてしまっては元も子もない」ということです。少し勇気がいるかもしれませんが、自分のための休息時間を意識的に確保していただきたいのです。短い時間でも、一人で外の空気を吸う、好きな本を読む、友人に愚痴を聞いてもらうなど、自分の心を緩める時間を作ってあげてください。

必要であれば、ご家族自身がカウンセリングや相談機関を利用することも立派な選択肢です。支える側の心が落ち着いているほど、自然と相手への関わりも安定していきます。その意味で、家族自身のケアは、決してわがままではなく大事な役割のひとつだと私は考えています。

治療院だからこそお手伝いできる「家族と一緒の回復プラン」

当院では、症状をお持ちのご本人だけでなく、ご家族にもできるだけわかりやすく現在の状態や治療の方向性をお伝えするようにしています。なぜなら、家の中の環境づくりや普段の声かけは、家族にしかできない大切なサポートだからです。

初回の検査では、自律神経の状態や姿勢、血流のバランスなどを丁寧に見ていきます。そのうえで、「今はまずここを整えていきましょう」「こういうことは控えめにしましょう」といった具体的なポイントをお伝えします。ご家族が一緒に話を聞いてくださることで、方向性のズレが少なくなり、回復への道のりもスムーズになります。

また、症状が落ち着いてきた段階では、「今後の再発予防のためにどんな暮らし方を目指していくのか」を一緒に考えていきます。その時には、ご家族の生活リズムや負担感も含めて相談しながら、無理のない形でのプランを提案していきます。当院の施術は、本人だけでなく周りの環境ごと整えていくようなイメージで関わっていくことを大切にしています

家族としてできることには限界があるからこそ、プロも頼ってほしい

ここまで読んでくださったあなたは、十分すぎるほど優しい方だと思います。それでも、家族の力だけで自律神経の不調をすべて抱え込む必要はありません。実際に、生活環境やストレスの背景まで含めて整えていくには、専門的な検査や施術が役に立つ場面がたくさんあります。

当院では、強い刺激を加えるのではなく、体と脳が安心できるようなソフトなアプローチで自律神経のバランスを整えていきます。これまでにも、「家族に勧められて勇気を出して来てみた」という方が、少しずつ笑顔を取り戻していく姿を何度も見てきました。そうした変化を一緒に見守ることができるのは、治療家として何より嬉しい瞬間です。

もし、今あなたが「どう支えたらいいのか分からない」「このままでいいのか不安だ」と感じておられるなら、一度専門家の話を聞いてみるだけでも気持ちは軽くなります。一緒に答えを探していくお手伝いができれば嬉しく思います。

院長からご家族へのメッセージ

長年患者さんと向き合ってきて感じるのは、本人はもちろんですが、支えているご家族もまた、見えないところでたくさん頑張っておられるということです。時にはイライラしてしまったり、きつい言葉を投げかけてしまう日があっても、それはあなたが疲れているだけで、冷たい人間だからではありません。

この記事でお伝えしたい私の主張は、「家族の力だけで何とかしようとし過ぎないでほしい」ということです。自律神経の不調は、決して珍しいものではありませんし、適切な検査と施術、そして生活の中での小さな工夫の積み重ねで、少しずつ変化していけるものです。

もし今、ご家族やパートナーの表情が曇ってしまっているなら、ひとりで抱え込まずに、いつでも相談していただければと思います。あなたと大切な人が、少しでも楽に、安心して日常を過ごせるように、治療家としてこれからもお手伝いさせていただきます。


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<span class="fz-12px">院長:一色</span>
院長:一色

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