家族がパニック障害になったら?声かけと支え方

こんにちは。宝塚でみなさんの心と体の健康をお手伝いしている、兵庫宝塚カイロプラクティック院長の一色です。

ご家族がパニック障害と診断され、「発作が起きたら何と言えばいいのだろう」と戸惑っていませんか。支えたい気持ちはあっても、接し方に迷いますよね。

苦しそうな姿を目の前にすると、見守る側も怖くなるものです。「励ました言葉が負担になっていないかな」と、あとから気になることもあるでしょう。

今回は、家族がパニック障害になったら知っておきたい発作時の声かけと、普段の支え方をお話しします。支えるみなさん自身が疲れすぎないための考え方も、一緒に整理していきましょう。

院長:一色
院長:一色

完璧な言葉を探さなくても大丈夫です まずは本人の希望を確かめながら、できることを一緒に考えていきましょう

発作が起きたときは安全の確認を優先しましょう

家族が急に胸の苦しさや息苦しさを訴えると、こちらまで慌ててしまいますよね。そんなときは、言葉をたくさんかけるより先に、周囲の安全と本人の様子を確認します。パニック障害の診断があっても、毎回同じ原因とは限りません。

「いつもの発作」と決めつけないことが大切です

初めて起きた強い症状や、本人が「いつもと違う」と感じる症状は、家族だけで判断しないでください。動悸や息苦しさは、心臓や肺などの病気でも起こることがあります。

強い胸痛、重い呼吸困難、意識がはっきりしない、倒れたといった場合は、119番への通報をためらわないでください。「パニック障害だから」と様子を見続けないことが大切です。

緊急性を判断できない場合も、医療機関や地域の救急相談窓口に相談しましょう。発作かどうかを、その場で家族が確定する必要はありません。

本人が楽に過ごせる環境を確かめましょう

周囲の安全を確認したら、「ここに座る?」「少し静かな場所に移ろうか」と短く尋ねます。無理に歩かせたり、大勢で取り囲んだりせず、本人の希望を確かめてください。

背中をさすることや手を握ることが安心につながる方もいますが、触れられるとつらい方もいます。「手を握ってもいい?」と聞くひと言が、本人の安心を守ります。

発作のときは短い言葉で安心を伝えましょう

発作の最中は、本人も自分の体に起きている変化に必死に向き合っています。長い説明や続けざまの質問は、負担になることがあります。気の利いた言葉を探すより、落ち着いた声で短く伝え、本人の返事を待つことを意識しましょう。

「ここにいるよ」と、そばにいることを伝えます

「ここにいるよ」「話せなくても大丈夫だよ」「何をすると少し楽かな」。こんな短い声かけで十分なこともあります。答えがすぐに返ってこなくても、質問を重ねなくて大丈夫です。

家族の役割は、その場で発作を止めようとすることではなく、安全を守り、本人の希望に沿って支えることです。

「苦しいんだね」と受け止めてから、「そばにいようか」と聞いてみましょう。言葉の内容だけでなく、声の大きさや話す速さも大切にしたいですね。

「大丈夫」は気持ちを打ち消さない伝え方に

「大丈夫」という言葉自体が、いつも悪いわけではありません。ただ、「大丈夫だから気にしないで」と続けると、本人はつらさをわかってもらえないと感じるかもしれません。

「怖いよね。ここにいるよ」「今は返事をしなくても大丈夫だよ」のように、気持ちを受け止めて伝えてみてください。「絶対に何も起きない」と、確認できないことまで約束する必要はありません。

呼吸は無理に深くさせず、本人のペースで

呼吸が速くなっていると、「大きく吸って」と何度も言いたくなるかもしれません。でも、無理な深呼吸を繰り返させるのではなく、ゆっくり規則的な呼吸を本人のペースで促しましょう。

普段から主治医に教わっている対処法があれば、それに沿って声をかけます。うまくできないときに注意したり、呼吸の回数を厳しく数えさせたりする必要はありません。

なお、紙袋を口に当てて呼吸する方法は勧められません。心臓や肺の病気などが隠れている場合に危険があるため、自己判断で行わないでください。

避けたい言葉は、責めない表現に置き換えましょう

家族だからこそ、元気になってほしい気持ちが先に立つこともありますよね。ただ、善意の励ましでも、症状の否定や行動の強制として伝わる場合があります。言葉を怖がりすぎる必要はありませんが、相手の受け取り方にも目を向けましょう。

「気にしすぎ」より「どんなところがつらい?」

パニック障害による苦しさは、「考えないようにすれば済む」というものではありません。「気の持ちよう」「甘えている」と言われると、本人が相談しづらくなってしまいます。

詳しい仕組みがまだわからなくても、「自分には見えないつらさがあるんだな」と受け止めることはできます。落ち着いているときに「どんなときがいちばん困る?」と聞いてみてください。

「頑張って」より「どんな手伝いが必要かな?」

すでに精いっぱい過ごしている方には、「もっと頑張って」が重く感じられることもあります。頑張りを求めるより、本人が必要としている助けを尋ねてみましょう。

「今日は何を手伝おうか」「病院で一緒に聞いておきたいことはある?」といった言葉なら、具体的な話につながります。家族が答えを決める前に、本人の考えを聞くことが大切です。

つい強く言ってしまったときは、言い直せます

みなさんにも疲れている日があります。「またなの?」と口にして、あとから落ち込むこともあるでしょう。一度言葉を間違えたからといって、関係がすべて決まるわけではありません。

「さっきは強く言ってごめんね。私もどうしたらいいかわからなくなっていた」と、落ち着いてから伝えてみてください。完璧であることより、話し直せる関係を大切にしたいですね。

発作がない時間の支え方も一緒に考えましょう

普段は元気そうに見えるのに、外出の話になると急に不安そうになる。そんな変化に戸惑うこともあるでしょう。発作そのものだけでなく、再び起きることへの怖さが生活に影響します。落ち着いている時間に理解を深め、支援を相談しておきましょう。

「また起きたらどうしよう」という予期不安を知る

発作の再発を恐れて、まだ症状がないときから不安になることを「予期不安」といいます。本人にとっては、出かける前から気持ちも体も消耗することがあります。

電車や人混みなど、逃げにくい、助けを得にくいと感じる場面を避けるようになる場合もあります。「昨日は行けたのに」と責めず、その日の不安や体調を確かめてください。

落ち着いている日に、発作時の希望を聞いておく

「発作のときは話しかけてほしい?」「少し離れて見守ってほしい?」と、普段の会話の中で聞いておくと、いざというときの迷いが減ります。

処方されている頓服薬がある場合は、使い方を主治医や薬剤師に確認しておきましょう。家族の判断で追加したり、他の人の薬を渡したりしないでください。

受診先や連絡先、本人が望む対応を短いメモにまとめるのもよいですね。ただし、本人が嫌がるほど細かく監視するような形にはしないようにしましょう。

外出の付き添いは、急にやめずに相談する

付き添いが助けになる時期もあります。一方で、どんな場面でも必ず家族が代わる形が続くと、本人が自分で取り組む機会が少なくなることもあります。

だからといって、「今日から一人で行って」と突然突き放す必要はありません。どこまで手伝い、何を本人に任せるかは、主治医や心理職の方針と合わせて考えていきましょう。

外出の練習も、家族が独自に厳しく進めるものではありません。「ここまでなら取り組めそう」という範囲を本人と治療者が相談し、家族はその取り組みを応援する立場です。

家族が疲れたときは、支える方法を見直す合図です

仕事や家事をしながら付き添いを続けると、自分の時間がなくなってしまうこともあります。「私もつらい」と思うのは、冷たい家族だからではありません。支える側が休める仕組みをつくることも、無理なく関わり続けるために大切です。

できることと、難しいことを穏やかに伝える

頼まれるたびに無理を重ねていませんか。「今日は仕事があるから付き添えないけれど、帰宅してから話を聞くね」と、できる範囲を具体的に伝えてみましょう。

本人の不安を否定することと、家族が自分の予定を守ることは別です。予定が変わると困る場面は、あらかじめ他の家族や支援者と対応を相談しておけるとよいですね。

家族だけで治そうとせず、医療につなぎながら支援を分担することが大切です。

家族自身も相談してかまいません

本人の同意を得て診察に付き添い、「発作時の対応に自信がない」「家族の負担が増えている」と伝える方法もあります。付き添いの範囲を治療者と共有するきっかけになります。

家族だけで相談できるかどうかは、医療機関に確認してみてください。地域の精神保健福祉センターや保健所などに、家族として困っていることを相談する方法もあります。

眠れない、食欲が落ちる、いら立ちが続くなど、ご自身の不調が出ている場合も我慢しすぎないでください。支えるみなさんにも、休息と必要な支援があります。

受診や治療を支えながら、心と体を大切に

パニック障害には、認知行動療法や薬物療法など、医療機関で受けられる治療があります。家族が治療者の代わりになる必要はありません。本人の意思を尊重しながら治療につながり、生活を整える手助けをすることが、家族にできる支援です。

薬や通院について、自己判断を促さない

「調子がよさそうだから、もう薬はいらないのでは」と思う日もあるかもしれません。ただ、薬の減量や中止は、必ず処方した医師と相談して進めてください。

認知行動療法は、不安の捉え方や行動を見直し、対処の仕方を身につける心理療法です。治療中の課題への関わり方も、本人と治療者の方針を確認しておくと安心です。

当院への相談も、医療とは役割を分けて考えます

わたし自身、長年の腰痛で思うように動けず、体の不調が気持ちにまで影響する経験をしました。大切なご家族の不調を前に、何とか力になりたいと思う気持ちも大切にしたいと考えています。

当院では、生活の様子やお体の状態を伺いながら、ご相談をお受けしています。ただし、整体やカイロプラクティックは、パニック障害に対する標準治療の代わりになるものではありません。

パニック障害の診断や薬の調整は医師の役割です。当院への相談を理由に通院をやめたり、処方薬を中止したりせず、まずは医療機関での治療を大切にしてください。

当院の考え方や相談の流れについては、パニック障害についてのご案内もご覧ください。ご家族の同伴を希望される場合は、ご予約時にお知らせいただければと思います。

家族の安心も、ご本人の安心と同じくらい大切です

家族がパニック障害になったとき、正しい言葉を毎回選ぼうと気を張りすぎなくて大丈夫です。安全を確かめ、短い言葉で気持ちを受け止め、必要な医療につなぐ。その土台を大切にしながら、みなさんが無理なくできる支援を考えていきましょう。

わたしがお伝えしたいのは、「支える家族も、自分を置き去りにしないでほしい」ということです。ご本人の回復を願う気持ちと、ご自身の暮らしを守ることは、どちらも大切にしてよいのです。

一人で答えを出そうとせず、主治医や身近な支援者の力を借りてください。ご家族への接し方や、ご自身の心身の負担に迷ったときは、当院にも遠慮なくご相談くださいね。


〒665-0034
兵庫県宝塚市小林2丁目10-4 サンパレス21小林102

TEL:0797-74-5505

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院長:一色
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最後までお読みくださりありがとうございました。