こんにちは。兵庫宝塚カイロプラクティック院長の一色です。今日は、不安をなくそうと頑張り続けて、少し疲れてしまった方にお伝えしたいお話です。
「明日の電車で発作が起きたらどうしよう」。そんな心配が、寝る前や出勤前に浮かんでくることはありませんか。
パニック障害で「開き直る」と楽になるのか、気になっている方もいらっしゃると思います。けれど、怖いものは怖いですよね。簡単に気持ちを切り替えられなくても、無理はありません。
ここでいう開き直りは、病気を軽く考えたり、治療を諦めたりすることではありません。不安と戦い続ける負担を、少し見直すための考え方です。
この記事では、開き直りの意味と、日常で取り入れる際の工夫をお話しします。「もっと強くならなければ」と、ご自身を追い込む必要はありませんよ。


不安を感じなくなることより、不安がある自分を責めないことから始めてみませんか
パニック障害でいう開き直りとは
「開き直る」と聞くと、怖さを押し切って行動したり、もうどうでもいいと投げ出したりする姿を想像するかもしれません。ですが、この記事でお伝えしたいのは、不安を無理に追い払おうとせず、今の自分の状態を認めるという考え方です。
不安をなくすことだけを目標にしない
不安が少しでも出ると、「早く落ち着かなければ」「こんな状態では外に出られない」と焦ってしまうことがあります。
そうなると、出かける前から体調を何度も確かめたり、心臓の動きや呼吸ばかりが気になったりしますよね。
開き直りは、そこに「今は不安があるんだな」という受け止め方を加えることです。不安を好きになる必要も、平気なふりをする必要もありません。
開き直るとは、不安を消し切ることではなく、不安がある自分との戦いを少し緩めることです。
「怖くない」と言い聞かせるより、「怖いと感じている。でも、その気持ちだけで自分のすべてを決めなくてもいい」と考えてみるのです。
諦めることや我慢とは違います
「どうせ良くならないから、通院もやめよう」という諦めは、ここでいう開き直りとは違います。
反対に、「怖がってはいけない」と自分を叱りながら、つらさを我慢し続けることでもありません。
治療を続け、必要な助けを借りながら、不安を完全に消そうとする努力だけに一日を使わない。そのような姿勢に近いと考えてください。
仕事や家事を休む判断が必要な日もあります。「今日はここまで」と区切ることも、自分の状態を大切にする選択ですよ。
開き直りだけで治るとは限りません
考え方を見直すことで、気持ちの負担が軽くなる方はいます。ただし、それだけでパニック障害が治ると約束できるものではありません。
パニック障害は、気持ちの弱さや努力不足で片づけられる病気ではありません。開き直れないから回復できない、ということでもないのです。
心構えは、専門的な治療を支える工夫の一つとして考えるのがよいでしょう。今受けている治療を否定する必要はありません。
不安と戦い続けると疲れる理由
発作そのものだけでなく、「また起きたらどうしよう」と考え続ける時間も、日常をつらくします。出勤前から帰宅するまで、自分の体調を見張っているような感覚になる方もいます。まずは、そのしんどさを言葉にするところから始めましょう。
「また起きたら」が頭から離れない
以前の発作を思い出し、次の発作を心配することを「予期不安」といいます。まだ起きていない出来事が、目の前のことのように感じられるのですね。
電車に乗る前に、「途中で止まったら」「具合が悪くなったら」と考える。会議では、すぐに席を立てるかが気になる。そんな経験はありませんか。
これは、本人が大げさに考えているという話ではありません。一度とても怖い思いをすると、同じことを避けたいと感じるのは理解できることです。
ただ、その心配が続くと、行きたい場所よりも、発作が起きないかどうかを中心に予定を決めるようになってしまいます。
体を確かめることが止まらなくなる
動悸がしないか、息苦しくないか、めまいはないか。確認するたびに安心できればよいのですが、またすぐに気になってしまうこともあります。
そうすると、家族と話していても、食事をしていても、意識の一部がずっと体の変化に向いたままになります。
「気にしないようにしよう」と考えるほど、気にしているかどうかまで確かめてしまう。これでは休まる時間が少なくなりますよね。
そんなときは、確認を完全にやめようとするより、「今、また確かめていたな」と気づくことからで構いません。
回復まで自分に厳しくしてしまう
仕事や家庭を大切にしている方ほど、「迷惑をかけたくない」「早く以前の自分に戻りたい」と思うのではないでしょうか。
その気持ちは、私にもよく分かります。私自身、腰痛に悩んでいた頃は、まず仕事ができる体に戻りたいと考えていました。
ただ、「今日も不安が出たから駄目だった」と一日を評価すると、できたことまで見えなくなってしまいます。
不安があった日にも、食事を用意した、相談の電話をした、休む判断ができた。そんな事実は、きちんと残っていますよ。
日常で取り入れる受け止め方
考え方を変えようとしても、発作への怖さが強いときには、言葉が頭に入らないこともあります。無理に納得させようとせず、比較的落ち着いている時間に試してみてください。ここでは、日常の場面に置き換えながら、取り入れ方を考えていきます。
まずは不安に短い名前をつける
出勤前に心配が膨らんできたら、「今、明日のことを心配している」「電車の記憶が浮かんでいる」と、短く言葉にしてみましょう。
「絶対に大丈夫」と強く言い聞かせなくても構いません。考えていることと、今ここで起きていることを、少し分けるための工夫です。
うまく言葉にできなければ、「今は不安な時間だな」だけでも十分です。それを何度も唱えて、不安が消えたか確認する必要はありません。
落ち着いてからでなくてもできること
「不安がゼロになってから家事をしよう」と思うと、そのタイミングを待ち続けてしまうかもしれません。
そこで、つらさが許す範囲で、洗濯物を一枚たたむ、食卓を拭くなど、身近な作業に少し手を向けてみる方法があります。
これは、不安から無理に逃げるためでも、忙しくして感じないようにするためでもありません。今の暮らしとの接点を、少し持ち直すイメージです。
もちろん、症状が強いときに頑張り通す必要はありません。休息が必要なら、休むことを今日の予定にしてもよいのです。
外出の目標は小さく相談して決める
電車が怖いからといって、いきなり遠くまで乗る必要はありません。「開き直るための練習」として、無理を課さないでください。
外出の練習をする場合は、主治医や心理職と相談し、今の状態に合う段階を考えましょう。何を目標にするかは、一人ひとり違います。
「駅まで行けたけれど、乗らずに帰った」という日も、その経過を伝える材料になります。できなかったことだけを報告しなくてよいのですよ。
同行者や休める場所などの工夫についても、治療の方針に合わせて相談してください。自分だけで正解を探し続けなくて大丈夫です。
自分にかける言葉を少し変える
「また不安になった。私は駄目だ」と思ったら、「不安は出ているけれど、今まで対処してきたこともある」と言い換えてみませんか。
「今日は絶対に発作を起こさない」ではなく、「心配が強くなったときは、相談して決めた対処を使おう」と考える方法もあります。
どの言葉も、症状を必ず止めるおまじないではありません。ご自身に向ける言葉の厳しさを、少し和らげるためのものです。
言葉がしっくりこない日もあります
「受け入れよう」と考えること自体が、負担になる日もあるでしょう。その日は、無理に前向きな言葉を選ばなくて構いません。
温かい食事をとる、予定を減らす、信頼できる人に話す。考え方を変える以外にも、自分を支える方法はあります。
開き直れない日と治療の考え方
昨日はできたことが、今日は難しく感じられる。そんな日があると、振り出しに戻ったようで落ち込みますよね。ですが、一日の不安だけで回復のすべてを判断しないことも大切です。気持ちの持ち方と治療は、分けて考えていきましょう。
怖いままでも相談してよいのです
「うまく受け入れられません」「どうしても発作が怖いです」。そのままの言葉で、主治医や相談相手に伝えて構いません。
相談する前に、気持ちを整理しておく必要はありません。説明がまとまらないことも含めて、今困っていることを伝えてください。
不安を抱えている最中に、正しい考え方を実践し続けるのは簡単ではありません。できない日を、努力不足と結びつけないでほしいのです。
薬や通院を自己判断でやめない
開き直る考え方は、薬物療法や認知行動療法などの専門的な治療の代わりにはなりません。
認知行動療法は、不安を強める考え方や行動のパターンを整理し、対処の仕方を学んでいく治療です。必要に応じて、医療機関で相談できます。
薬を飲んでいる方は、調子がよい日が続いても、自己判断で減らしたり中止したりしないでください。変更は処方した医師と相談しましょう。
眠気など気になることがあれば、我慢して抱え込まずに伝えてください。「薬が嫌だから」だけでなく、何が困るのかを具体的に話すことが大切です。
初めての症状は決めつけない
動悸や息苦しさがあるからといって、すべてがパニック発作とは限りません。まだ診断を受けていない場合は、医療機関で確認してください。
診断を受けている方でも、初めての強い胸痛、失神、いつもと違う強い息苦しさなどがあれば、「いつもの不安」と決めつけないことが大切です。
症状が強い場合は、救急受診や119番を含め、医療の助けを求めてください。開き直ることは、身体の異変を無視することではありません。
不安が戻った日を失敗にしない
久しぶりに不安が強くなると、「せっかく頑張ったのに」と感じるかもしれません。でも、その日の状態だけで、今までの歩みが消えるわけではありません。
睡眠や予定の詰まり具合、最近の困りごとなども含めて、主治医に経過を伝えましょう。原因を自分で一つに決めなくて構いません。
短いメモを使うなら、不安の強さだけでなく、その日にできたことも一緒に書いてみてください。記録が負担になる場合は、続けなくて大丈夫です。
一人で抱えず生活を取り戻すために
不安があるからこそ、仕事や家族との時間を大切にしたい。そんな思いを、私は大切にしたいと考えています。当院にご相談いただく際も、症状だけでなく、今どのような生活で困り、何を再び楽しみたいのかというお話から聞かせてください。
家族には困る場面を具体的に伝える
「不安なんです」だけでは、周囲に伝わりにくいことがあります。「電車が止まると怖い」「会議の前から心配が続く」と、場面を添えてみましょう。
そのうえで、「励ますより話を聞いてほしい」「受診の相談に付き合ってほしい」など、望む手助けを伝えられるとよいですね。
理解してもらえないときは、ご自身の説明が悪いと決めつけないでください。医療機関で、家族への伝え方を相談する方法もあります。
当院ではお話を伺うことを大切にしています
兵庫宝塚カイロプラクティックでは、私が最初から最後まで担当しています。体のつらさだけでなく、日常生活で気になっていることもお聞きします。
「外出前から疲れてしまう」「緊張で肩に力が入る」「休んでも気が休まらない」。そのような困りごとも、遠慮なくお話しください。
ただし、当院は医療機関ではありません。パニック障害の診断や薬の調整は行えず、整体やカイロプラクティックで治ると保証することもできません。
医療機関での治療を大切にしながら、身体の負担や生活上の困りごとについて、当院でお手伝いできる範囲を一緒に考えていきます。
ご来院そのものが不安な方は、予約前にご相談ください。付き添いを希望される場合も、事前にお知らせいただければ対応についてご案内します。
目指したいのは不安ゼロより大切な暮らし
友人と食事をしたい、仕事を続けたい、家族と出かけたい。あなたが取り戻したいのは、どんな時間でしょうか。
不安がなくなったかどうかだけに目を向けると、暮らしの中で増えてきた小さな変化を見落としてしまうことがあります。
話を聞いてもらえた。短い時間だけ外に出られた。つらい日は無理をせず休めた。そうしたことも、ご自身を支える大切な一歩です。
私がお伝えしたいのは、「開き直れる人にならなければ」という、新しい宿題を背負わなくてよいということです。
不安と戦う力を増やすより、一人で戦い続けなくて済む環境を整える。それも、これからの生活を考えるうえで大切な視点ではないでしょうか。
開き直ることは、病気や人生を諦めることではありません。不安があるご自身を責めず、必要な治療と支えを受けながら、暮らしを少しずつ取り戻す考え方です。
うまく言葉にできなくても大丈夫です。一人で悩まず、いつでもご相談ください。今の状態を伺いながら、私にできるお手伝いを一緒に考えていきましょう。
当院への相談を検討されている方は、パニック障害についてのご案内をご覧ください。来院時の流れや付き添いについてもご確認いただけます。
〒665-0034
兵庫県宝塚市小林2丁目10-4 サンパレス21小林102
TEL:0797-74-5505
3つのご予約方法
ご予約はWEB予約、お電話やLINEでも受け付けています。
※スマホの方はタップで電話がかかります。


最後までお読みくださりありがとうございました。







