検査で異常なしなのにめまい?パニック障害の可能性

こんにちは、宝塚カイロの一色です。突然フワッと足元が崩れるような感覚に襲われたり、天井がぐるっと回るようなめまいを感じたことはありませんか。病院で検査をしても「異常なし」と言われ、それでも不調が続いているという方も多いのではないでしょうか。
実はそのめまいやふらつきは、パニック障害という不安の病気が引き起こしていることがあります。今回は、なぜ体にそのような症状が起こるのか、呼吸や自律神経という視点から、できるだけわかりやすくお話ししていきますね。

院長:一色
院長:一色

電車の中や人混みで急にクラっとして「このまま倒れるかも」と怖くなった経験はありませんか。今日はその正体を一緒に見ていきましょう。

めまい・ふらつきが起こる仕組みを知っておきましょう

まず知っておいていただきたいのは、パニック障害によるめまいは決して珍しい症状ではないということです。強い不安や緊張が引き起こす身体反応のひとつであり、耳の病気とは違ったメカニズムで起こります。ここでは自律神経と呼吸という2つの側面から、その仕組みをひとつずつ確認していきましょう。順番に読んでいただければ、きっと「そういうことだったのか」と納得できるはずです。

交感神経が過剰に働くことで血流が変化する

人間の体には、活動的になる交感神経と、休息のときに働く副交感神経があります。強い不安や恐怖を感じると、体は瞬時に交感神経を優位にして「逃げる」か「戦う」かの準備を始めます。その際、心拍数が上がり血圧が変化することで、脳や内耳への血流が一時的に不安定になることがあるのです。

この血流の変化こそが、フワフワとした浮動感やぐらつくようなふらつきを引き起こす原因のひとつと考えられています。決して脳や耳に重大な病気があるわけではなく、体が過剰に警戒モードに入ってしまった結果として起きている反応なのです。

過呼吸によって血中の二酸化炭素が減ることも関係している

パニック発作が起きると「息ができない」という感覚から、無意識に浅く速い呼吸を繰り返してしまう方が少なくありません。これがいわゆる過換気の状態で、必要以上に呼吸を繰り返すことで血液中の二酸化炭素濃度が下がってしまいます。

二酸化炭素が減ると血管が収縮しやすくなり、脳への血流にも影響が出て、めまいやしびれ、頭がぼんやりする感覚が起こりやすくなります。「息苦しいから深く呼吸しよう」と思ってさらに呼吸を速めてしまうのが、実はこの症状を悪化させる落とし穴になっているケースも多いのです。

「怖い」という気持ちがめまいを強めてしまう悪循環

ここまでは体の仕組みの話でしたが、実はもう一つ大切な視点があります。それは心の状態がさらに症状を強めてしまうという悪循環です。この章では、なぜ不安がめまいを悪化させるのか、その心と体の関係をお伝えします。

予期不安がさらなる緊張を生み出す

一度めまいを伴う発作を経験すると「またあの感覚が来るかもしれない」という不安が頭から離れなくなることがあります。この予期不安と呼ばれる状態は、体を常に緊張させ、交感神経を働かせやすい状態に固定してしまいます。

その結果、実際にはまだ発作が起きていない場面でも軽いふらつきを感じやすくなり、「めまいが怖い」という気持ち自体がめまいを誘発するという、なんとも厄介な悪循環に陥ってしまうことがあるのです。これに気づいていない方が、実はとても多いように感じます。

外出や電車を避けるようになってしまう方も

症状が続くと、めまいが起きやすい場所や状況を避けるようになる方も出てきます。電車に乗れなくなったり、人混みのショッピングモールに行けなくなったりするのは、決して珍しいことではありません。

ですが、避け続けることで行動範囲がどんどん狭まり、「できないこと」が増えることで自信まで失ってしまうのは、本当に苦しいことだと思います。私のところにも、こうした状態でご相談にいらっしゃる方が数多くいらっしゃいます。

今すぐできる呼吸法でセルフケアをしてみましょう

体の仕組みがわかると、対処法も見えてきます。ここでは発作が起きたときや、日常的に自律神経を整えるために役立つ呼吸法をご紹介します。難しいものではありませんので、今日から気軽に試してみてください。

ポイントは、吐く時間を吸う時間よりも長くすることです。副交感神経は息を吐くときに働きやすくなるため、ゆっくり長く吐くことを意識するだけで、気持ちが落ち着きやすくなります。次のような手順で試してみてください。

  • 椅子に座るか、楽な姿勢で肩の力を抜く
  • 鼻から4秒ほどかけて静かに息を吸う
  • 口からゆっくり8秒ほどかけて息を吐き切る
  • これを5回から6回、無理のない範囲で繰り返す

もし途中で気分が悪くなったり、めまいが強くなったりした場合は、すぐに中止して普段通りの呼吸に戻してくださいね。無理に続ける必要はまったくありません。

セルフケアだけでは改善しないときに考えたいこと

呼吸法は確かに助けになりますが、それだけでは根本的な改善に至らないことも少なくありません。ここでは、なぜセルフケアだけでは不十分な場合があるのか、そして次にどうすればいいのかをお話しします。

パニック障害によるめまいやふらつきは、自律神経の乱れだけでなく、姿勢の歪みや過去のストレス、性格傾向など、いくつもの要因が複雑に絡み合って起きていることが多いです。ですから「これだけをやれば治る」という単純なものではないというのが、長年たくさんの方を見てきた私の実感です。

薬による治療は発作そのものを抑える効果がありますが、飲み続けることでだるさや眠気が出たり、やめるときに不安が強くなったりすることもあります。認知行動療法は根本的な改善を目指せる方法ですが、効果を実感するまでに時間がかかりやすく、途中で不安になってしまう方もいらっしゃいます。

体と心の両面から原因を探ることが大切です

当院では、めまいやふらつきの背景にある自律神経のバランスや姿勢の状態を細かく検査し、さらにその方がどんな出来事や感情によって緊張のスイッチが入りやすいのかまで含めて、じっくりお話を伺っています。表面的な症状だけを見て施術するのではなく、お一人おひとりの体と心の状態を丸ごと把握することを大切にしています。

実際に来院された方からは、発作への恐怖が薄れて電車に一人で乗れるようになった、外出そのものが怖くなくなったというお声をいただくことも多くあります。時間はかかることもありますが、諦めずに向き合えば、必ず変化は感じられるはずです。

もしあなたが今、めまいやふらつきに振り回される毎日を送っているとしたら、それは決してあなたの気の弱さや気持ちの問題ではありません。体と心が発してくれている大切なサインです。一人で抱え込まずに、まずはお気軽にご相談ください。あなたが安心して毎日を過ごせるようになるまで、私が全力でサポートさせていただきます。


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院長:一色
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