こんにちは、兵庫宝塚カイロプラクティックの一色です。宝塚の小さな治療院で日々患者さんと向き合っていますが、最近は言葉が詰まってしまうことに悩む方からのご相談も少しずつ増えてきました。
言葉がうまく出てこない、話し始めに詰まってしまう、そんな吃音障害のお悩みを持つ方は、実はご本人が思っているよりずっと多くいらっしゃいます。人前で話すのが怖い、電話に出るのが億劫だ、そんな気持ちを抱えながらも、なんとか自分の力で改善しようとネットで情報を集め、腹式呼吸や音読、ゆっくり話す練習などに取り組んでいる方も少なくありません。ただ、その頑張り方が実は逆効果になっているケースがあることを、あなたはご存知でしょうか。今日はそんな自己流トレーニングの落とし穴と、本当に大切にしてほしい視点についてお話ししたいと思います。


呼吸法やゆっくり話す練習を自分なりに頑張ってこられた方ほど、うまくいかない時に深く落ち込んでしまう傾向があります。その気持ち、私は施術の現場でたくさん見てきました。
自己流トレーニングがうまくいかない理由
吃音の改善のためにネットで見つけた方法を試すこと自体は、決して悪いことではありません。ただ、正しい知識がないまま闇雲に練習を重ねると、思うような結果が出ないばかりか、むしろ症状が悪化してしまうことがあるのです。ここではその理由を一緒に見ていきましょう。
頑張れば頑張るほど力が入ってしまう
「今度は詰まらないようにしよう」そう意識すればするほど、実は喉や口周りの筋肉に余計な力が入ってしまうことをご存知でしょうか。話す前から身構えてしまう癖がついていると、体はどんどん緊張状態になっていきます。緊張は交感神経を優位にし、声帯や口周りの筋肉をこわばらせる大きな原因になります。「うまく話そう」という意識そのものが、かえって言葉を出にくくしてしまうのです。これはご本人の努力が足りないからではなく、体の反応として自然に起こることなので、まずはそのことを知っておいてほしいと思います。
比較と自己批判が悪循環を生む
練習を録音して聞き返す、鏡を見ながら話す、そうした振り返りは大切な取り組みです。ただ、そのたびに「またダメだった」「全然改善していない」と自分を責めてしまう方が本当に多いのです。他の人と比べて落ち込んでしまうこともあるでしょう。この自己批判の積み重ねが、話すこと自体への恐怖心をどんどん強くしてしまいます。吃音は症状に波があるのが特徴なので、たまたま調子の悪い日に「やっぱり自分はダメだ」と結論づけてしまうのは、あまりにも早すぎる判断だと私は思います。
体の状態を見ないまま練習だけを重ねている
腹式呼吸や発声練習は、確かに大切な要素です。ただそれだけを繰り返しても、なかなか変化を感じられない方もいらっしゃいます。なぜかというと、話しにくさの背景には、姿勢のゆがみや自律神経の乱れが隠れていることが多いからです。口先だけのテクニックを練習する前に、まずは体全体の緊張状態を整えることが本当は必要なのですが、そこに気づかず練習方法だけを次々と試してしまう方が非常に多いという印象を持っています。
体と心の両面から見る吃音改善のヒント
ここからは、自己流の練習だけに頼るのではなく、少し違う視点から吃音と向き合うヒントをお伝えします。体の状態を整えることと、心の負担を減らすこと、この二つを同時に意識することがとても大切です。
姿勢と呼吸の浅さは意外と見過ごされがち
普段の生活の中で、肩が前に入って背中が丸まっていませんか。パソコンやスマホを見る時間が長い方ほど、姿勢が崩れて呼吸が浅くなりがちです。呼吸が浅いと、話す時に十分な息を使えず、言葉の出だしで詰まりやすくなります。腹式呼吸の練習をしても効果を感じにくいという方は、実は呼吸そのものより先に、姿勢のゆがみを整える必要があるのかもしれません。日頃から胸を開いて深く息を吸う習慣を意識してみてください。
自律神経の乱れが緊張を強めている可能性
吃音のある方は、話す場面になると交感神経が急激に優位になりやすい傾向があります。これは決して気持ちの弱さではなく、自律神経のバランスが崩れているサインだと私は考えています。深呼吸やストレッチだけでなく、日常的に副交感神経を高める習慣を持つことが、話す場面での過度な緊張を和らげる助けになります。就寝前のリラックスタイムを大切にする、休日はしっかり体を休める、そうした小さな積み重ねが実は大きな変化につながっていきます。
成功体験を丁寧に積み重ねること
吃音の改善において、失敗した記憶ばかりが強く残ってしまうのはとても自然なことです。だからこそ、意識的に「言えた」という小さな成功体験を積み重ねていくことが欠かせません。家族との何気ない会話で一言スムーズに言えた、そんな些細なことでも自分を認めてあげてください。この積み重ねが、話すことへの恐怖心を少しずつ和らげてくれます。焦らず、自分のペースで進めていくことが何より大切だと私は思います。
一人で抱え込まず専門家に相談する意味
自己流の練習を続けてきた方の多くが、実はどこかで「このままでいいのかな」という不安を抱えています。ここでは専門家に相談することの意味について、私の考えをお伝えします。
原因は一人ひとり違うからこそ検査が必要
吃音の背景には、脳の言語機能の特性や遺伝的な要因、発達的な要因、環境やストレス、心理的なトラウマなど、実にさまざまな要素が絡み合っています。ネットで見つけた練習方法が、たまたま自分に合っていないだけということも十分にあり得るのです。だからこそ、まずは自分の体と心の状態を丁寧に見極めることが改善への第一歩になります。同じ吃音という言葉でも、その方の姿勢のゆがみや自律神経の状態、ストレスの抱え方によって、本当に必要なアプローチはまったく違うものになるのです。
体のゆがみと自律神経のケアという視点
当院では、話し方のテクニックを指導するのではなく、体の緊張や自律神経の乱れという根本的な部分に目を向けています。姿勢のゆがみを整え、副交感神経を働きやすくすることで、話す時の過度な緊張を和らげていくアプローチです。話す練習をいくら繰り返しても変化が乏しかった方が、体の状態を整えることで少しずつ楽に話せるようになっていく、そんな変化を私はこれまで何度も目にしてきました。テクニックだけに頼らない改善の道があることを、ぜひ知っておいてほしいと思います。
| 自己流トレーニングでよくある特徴 | 体と心を整えるアプローチの特徴 |
|---|---|
| 話し方のテクニックだけに意識が向く | 姿勢や自律神経など体全体の状態に目を向ける |
| うまくいかないと自分を責めてしまう | 小さな成功体験を丁寧に積み重ねていく |
| 緊張する場面をなんとか乗り切ろうとする | 日常から緊張しにくい体づくりを目指す |
こうして比べてみると、根本的な視点の違いがよくわかるのではないでしょうか。話し方だけを直そうとするのではなく、体と心の両方から整えていくことが、無理のない改善への近道になります。
まとめとして伝えたいこと
自己流のトレーニングを頑張ってきたあなたの努力は、決して無駄ではありません。ただ、その頑張り方が体の緊張や自律神経の乱れを見過ごしたままのものだったとすれば、思うような結果が出なくても仕方のないことだったのだと思います。吃音は話し方のテクニックだけで片づけられるものではなく、体と心が複雑に関わり合って生まれている症状です。だからこそ、原因をひとつに決めつけず、丁寧に検査をしながら自分に合ったケアを見つけていくことが何よりも大切だと私は考えています。一人で抱え込んで苦しい思いを続けるのではなく、どうか気軽に専門家に相談してみてください。あなたのペースに寄り添いながら、一緒に改善への道を探していけたらと思っています。
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