こんばんは、宝塚カイロプラクティックの一色です。お子さんの話し方が気になって検索窓に打ち込んだ方も、ご自身が長年吃音障害と付き合ってきて将来のお子さんのことを心配している方も、今夜はこのページに辿り着いてくださったこと、心から歓迎します。
実はこの悩み、私のところに来られる患者さんの中でも決して少なくありません。年齢も性別も職業もさまざまですが、共通しているのは「誰にも相談できずに一人で抱え込んでいた」という点です。今日はその不安を少しでも軽くできるよう、遺伝との関係を丁寧にお伝えしていきます。


「私の遺伝のせいで子どもが吃音になったのでは」と眠れない夜を過ごしている方へ、まずは知っていただきたいことがあります
吃音と遺伝の関係、まず知っておきたいこと
吃音と遺伝の関係については、これまで多くの研究機関で調査が進められてきました。ここではその研究結果をもとに、実際のところどの程度の影響があるのか、そして誤解されがちなポイントについてお話しします。数字だけを見ると不安になるかもしれませんが、その先にある本当の意味を一緒に見ていきましょう。
双子を対象にした研究では、一卵性双生児のほうが二卵性双生児よりも二人とも吃音になる確率が高いという結果が繰り返し報告されています。この結果から、体質的な要素が発症に関わっていることは間違いなさそうです。ただし、ここで大切なのは「体質が伝わりやすい」ということと「必ず発症する」ということは全く別の話だという点です。
研究データを総合すると、吃音の発症に体質的な要因が関わる割合はおおよそ七割前後、環境的な要因が三割程度とされています。つまり親御さんに吃音の経験があったとしても、それだけで子どもに必ず引き継がれるわけではないということです。この数字を知っただけで、少し肩の荷が下りたという方も多くいらっしゃいます。
親から子への発症率はどれくらいなのか
実際の発症率について、もう少し具体的にお伝えします。親や近しい家族に吃音がある場合、子どもが吃音になる確率はおおよそ一割から二割程度と報告されています。一般的な発症率が一パーセント前後とされていることを考えると、たしかに数字としては上がりますが、逆に言えば残りの八割から九割は発症しないということでもあります。
ここで多くの親御さんが気にされるのが、父親と母親どちらの影響が大きいのかという点です。研究によれば男の子のほうが女の子より発症しやすい傾向があり、両親どちらから受け継ぐかによっても差が見られるという報告もあります。ただしこれもあくまで傾向であり、絶対的な運命として決まっているものではないとご理解いただきたいところです。
- 家族に吃音の経験者がいる場合の発症率は約一割から二割程度
- 一般的な発症率は約一パーセント前後とされている
- 体質的要因が七割、環境的要因が三割という報告が多い
- 祖父母の世代から隔世遺伝のように現れる場合もある
遺伝子が特定されても発症するとは限らない理由
近年の研究では吃音に関連するとされる遺伝子がいくつか特定されてきています。ただしこの事実だけを聞くと、まるで運命が決まっているように感じてしまう方も多いのではないでしょうか。ここでは遺伝子の話がどうして安心材料にもなり得るのか、その理由をお伝えします。
特定された遺伝子を持っている人がすべて吃音を発症するわけではありません。実際には、その遺伝子を持っていても症状が出ない方が数多く存在することが報告されています。これは吃音が単一の原因によって決まるものではなく、体質と環境、その時々のストレスやプレッシャーなど複数の要素が重なり合って初めて症状として現れるものだからです。
いわば吃音になりやすい「体質の土台」が遺伝することはあっても、吃音そのものがそのまま子どもにコピーされるわけではないということです。この考え方を知っておくだけで、お子さんへの向き合い方が変わってくるのではないでしょうか。
環境要因が果たす役割
体質的な土台があったとしても、そこに実際の症状として現れるかどうかを左右するのが環境要因です。急激な言語発達の時期にあたる幼児期のストレス、家庭内の緊張感、あるいは本人が感じるプレッシャーなどが複雑に関係してきます。
だからこそ、もし今お子さんに吃音の症状が見られたとしても「自分の育て方がいけなかったのだろうか」と自分を責める必要はまったくありません。吃音の原因は育て方の問題ではないというのが現在の研究における共通認識です。この点は何度でも繰り返しお伝えしたいと思っています。
それでも消えない不安とどう向き合うか
数字や研究データを知ったとしても、実際に目の前で言葉が詰まってしまうお子さんの姿を見ると、やはり心配になってしまうのが親心だと思います。ここではそうした日々の不安とどう向き合っていけば良いのか、具体的な視点でお話しします。
吃音は本人の意思とは関係なく、話すタイミングをコントロールする脳の働きに特徴があることで起こります。緊張したりストレスを感じたりすると、その特徴がより強く出やすくなる傾向があります。裏を返せば、心身の緊張を和らげ、体のバランスを整えることで症状が軽減していくケースも少なくありません。
特に注目したいのが自律神経の状態です。交感神経が優位になりすぎると声帯や口周りの筋肉が緊張しやすくなり、言葉が出にくくなることがあります。逆に副交感神経がしっかり働く状態を作ってあげられれば、リラックスした状態で話しやすくなることも期待できます。
| 状態 | 体の反応 | 話し方への影響 |
|---|---|---|
| 交感神経が優位 | 筋肉が緊張しやすい | 言葉が詰まりやすくなる傾向 |
| 副交感神経が優位 | 筋肉がリラックスしやすい | スムーズに話しやすくなる傾向 |
年齢や立場によって不安の形は違う
小さなお子さんを持つ親御さんであれば「これから成長する中でどうなっていくのか」という将来への不安が大きいでしょう。一方でご自身が長年吃音と付き合ってきた方であれば「自分の子どもにも同じ苦労をさせたくない」という切実な思いがあるはずです。祖父母の立場から心配される方もいらっしゃいます。立場は違えど、根底にある「大切な人を守りたい」という気持ちは同じだと感じています。
体と心のバランスから吃音に向き合うという選択
病院での言語聴覚療法や心理的なカウンセリングはもちろん有効な選択肢のひとつです。ただ、それだけでは十分な変化を感じられなかったという声を、これまで数多く聞いてきました。当院ではそこに体全体のバランスという視点を加えて向き合っています。
話すという行為は、実は喉や口だけの問題ではありません。姿勢の崩れや呼吸の浅さが発話のスムーズさに影響を与えていることも多く、体のゆがみを整えることで結果的に話しやすさが変わってくるケースを数多く見てきました。加えて自律神経の状態を測定し、その方に本当に必要なアプローチを見極めることを大切にしています。
当院では初回のカウンセリングと130項目にも及ぶ検査を通じて、姿勢や自律神経のバランス、ストレスの度合いなどを多角的に確認します。思い込みで施術を進めることのないよう、根拠に基づいた検査結果からその方に合った改善計画をご提案しています。遺伝的な体質があったとしても、そこにアプローチできる部分は必ずあるはずだと私は考えています。
ひとりで抱え込まないでほしい
吃音の悩みは、話す本人だけでなく、それを見守る家族全体の悩みでもあります。特に「遺伝させてしまったのではないか」という思いは、口にするのも辛いほど深いものだと理解しています。だからこそ、この記事を読んでくださっている今このタイミングで、一人で抱え込む必要はないということをお伝えしたいのです。
私自身、かつて長年の腰痛に苦しみ、誰にも本当の辛さを分かってもらえないと感じていた時期がありました。その経験があるからこそ、症状そのものだけでなく、その背景にある不安や孤独にも寄り添いたいという思いで、この仕事を続けています。
まとめとして伝えたいこと
吃音には体質的な要素が関わっている可能性は確かにありますが、それは決して「遺伝したから仕方がない」という結論を意味するものではありません。体質という土台があったとしても、環境や日々の心身の状態によって症状の出方は大きく変わってきます。だからこそ諦める必要はまったくないと、私は自信を持ってお伝えします。
もしお子さんの話し方が気になっている方も、ご自身の吃音と将来のお子さんのことを心配されている方も、まずは体と心の状態を丁寧に見つめ直すことから始めてみませんか。ひとりで悩み続けるよりも、専門的な視点を交えて一緒に向き合っていくほうが、必ず前向きな一歩につながるはずです。どんな小さなことでも構いませんので、気になることがあればいつでもお気軽にご相談ください。
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